近年、病院や施設などで人の心に寄り添い、癒しを与える存在として注目されている「セラピードッグ」。しかし、実際にはどのような役割を果たし、どんな犬が向いているのでしょうか?
本記事では、セラピードッグの特徴や活躍の場、適性などについて詳しく解説します。
目次
1. セラピードッグとは?
私たちにとって、犬は大切な家族であり、癒しの存在です。
しかし、近年ではその“癒しの力”を社会の中で活かす取り組みとして、「セラピードッグ」が注目を集めています。たとえば、医療の現場や高齢者施設などで、人の心を優しく包み込む役割を担っているのです。
ここでは、セラピードッグの基本的な定義や、盲導犬や介助犬との違いについて詳しく見ていきましょう。
1-1. セラピードッグの定義
- 心身のケアを目的に人と触れ合うことで、精神的な安らぎを提供する犬
- 医療行為を行うのではなく、情緒的な支援を行うことが目的
1-2. 盲導犬や介助犬との違い
- 盲導犬:視覚障害者の移動をサポート
- 介助犬:身体障害者の動作を補助
- セラピードッグ:特定の利用者に従属せず、主に精神的な支えを提供

見た目の可愛さだけでなく、「そばにいることで安心できる」ことが、セラピードッグの最大の魅力ですね!
2. セラピードッグの活動場所

セラピードッグは、単なる“癒しの存在”ではありません。
実は、社会のさまざまな場面で、積極的に人と関わりながら重要な役割を果たしています。たとえば、医療機関では患者の不安を和らげ、福祉施設では孤独感を癒す存在として活躍。また、災害時や学校現場など、心に寄り添うケアが必要な場所でも頼られています。
この章では、セラピードッグが実際にどのような現場で活躍しているのかを具体的にご紹介します。
2-1. 医療・福祉施設
- 高齢者施設やホスピス、小児病棟などで訪問活動
- 入居者の笑顔や会話の増加、精神安定に寄与
2-2. 災害支援・学校現場
- 被災地での心のケア
- 不登校やいじめ対応のサポート犬としても注目

人と犬が共に生きる中で、こんなにも直接的に「心を救う力」があることに、あらためて感動します。
3. セラピードッグに向いている犬種と性格
では、どんな犬でもセラピードッグになれるのでしょうか?もちろん、基本的なトレーニングは不可欠ですが、それ以上に「性格」や「犬種の傾向」が重要視されます。
たとえば、人に触られることに抵抗がない犬や、音や環境の変化に動じない落ち着いた犬が向いていると言われています。また、一般的に向いているとされる犬種も存在します。
ここでは、セラピードッグに向いている犬種や性格の特徴について詳しく解説します。
3-1. 向いている犬種




- ゴールデン・レトリーバー
- ラブラドール・レトリーバー
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- トイプードル(小規模施設向き)
3-2. 向いている性格
- 人懐っこく穏やか
- 大きな音や環境の変化に動じない
- 攻撃性がない・社会性がある

うちのこむぎにはちょっと向いてないかも(笑)でも、信頼関係が深い犬なら、トレーニング次第で可能性は広がります。
4. セラピードッグになるための条件と訓練

セラピードッグとして活躍するには、ただ「おとなしい犬」であれば良いというわけではありません。実際には、厳格な審査基準や専門的なトレーニングをクリアする必要があります。
また、飼い主との信頼関係も大きな評価ポイントになるのです。そのため、セラピードッグを目指すには、犬と飼い主の両方が学び、努力していく姿勢が求められます。
この章では、セラピードッグになるまでの流れと、必要な訓練内容についてご紹介します。
4-1. 認定団体による審査
- 日本では「日本動物病院協会(JAHA)」などが認定を実施
- 犬の性格テスト・飼い主との信頼関係などが評価対象
4-2. トレーニング内容
- 他人に触られることへの慣れ
- 基本的な指示への服従
- 様々な環境での落ち着いた対応力を養う

犬と飼い主が一緒に努力していく過程が素敵ですね!心のケアには“信頼”が欠かせません。
5. セラピードッグと暮らすということ

セラピードッグは、人の心を癒す尊い存在ですが、一方で「活動の裏側」には飼い主のサポートが欠かせません。たとえば、体調管理やストレスケアなど、見えない部分での気配りがとても大切です。
また、活動の達成感だけでなく、家庭の中で普通の愛犬として過ごす時間も、犬にとっては心の栄養となります。
この章では、セラピードッグと暮らす飼い主の責任や、日常生活での心構えについて掘り下げていきます。
5-1. 飼い主のサポートが重要
- 犬の健康管理、ストレスケアは不可欠
- 活動前後のメンタルフォローも大切
5-2. 社会貢献と家庭での役割
- 活動を通じて社会と繋がるやりがい
- 家庭では「ただの愛犬」としてくつろげる時間も大事

癒しを与える犬にも、癒される時間が必要。セラピードッグの活動は、家族みんなで支えるものですね。
まとめ:犬の力が、人の心を癒す
セラピードッグは、ただ「かわいい」だけでは務まりません。
優しさ、落ち着き、そして何より人に寄り添いたいという気持ちを持った犬たちが、人の心を温かく包み込んでくれます。
そんなセラピードッグと過ごす時間は、人にも犬にもかけがえのない経験となるでしょう。
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