春の雨が降る朝。
外に出かけるにはちょっと憂うつだけど、愛犬と過ごす雨の日には、晴れの日とはまた違った、やさしい時間の流れがあります。
ふとした気づきや、小さなあたたかさに出会える——
そんな雨の日のエッセイをお届けします。
目次
1. 雨音で目覚めた朝に

窓越しの静けさと、こむぎのまどろみ
雨音で目を覚ます朝は、どこか空気がやわらかく感じられます。
カーテン越しに差し込む淡い光と、しとしと響く雨音。
外の喧騒が少しだけ遠くに感じられて、心の中もふっと静かになります。
こむぎはというと、まだ眠そうに丸くなったまま。
気づけば私も、ベッドの上でぼんやりと窓の外を見ていました。
2. 雨の日のリズムと心の余白

見ているだけで、ほどけていく
木の葉の上に落ちる雨粒が、ころころと転がっていく様子。
何気ない景色の中に、なぜか惹きつけられてしまうような瞬間ってありますよね。
音も、光も、空気も、いつもより少し柔らかくて——
思わず深呼吸したくなるような、そんな朝でした。
こむぎとの、何もない時間
今日はお散歩はお休みかな、と思いながら
こむぎの背中をそっとなでていたら、ゆっくりと目を閉じて、気持ちよさそうに息を吐きました。
雨音をBGMに、何もしないまま過ぎていく時間。
けれどその中に、たしかな安心感があるような気がしました。

忙しない日々の中で、こういう「なにもしない時間」って、逆に心の栄養になる気がします。
3. 雨の日がくれた、ちいさな変化

きらいだったはずの、雨の日に
子どもの頃は、雨が好きではありませんでした。
靴が濡れるし、傘は面倒だし、空はどんよりしてるし。
でも今は、雨の日の静けさや、濡れたアスファルトのにおいが、
なんだか心地よくて。
いつからか、そんなふうに感じるようになっていた自分に、ちょっと驚いたりもしました。
雨のあとに残るもの
雨がやんだあとの空気には、晴れの日とはまた違ったぬくもりがあります。
草木の匂いも、アスファルトの湿った感じも、全部まるごと包み込んでくれるような…
そんなやさしい気配を、私はわりと好きだったりします。
まとめ|雨の日だからこそ見える、やさしい時間

雨の日は、ただ憂うつなだけじゃなくて
心の中を少し整えてくれる、そんなきっかけにもなるのかもしれません。
外に出かけなくても、部屋の中で愛犬と寄り添って過ごす時間。
その何気なさが、とても大切に思える朝でした。

晴れた日にできることも好きだけど、雨の日にしか生まれない空気も、もっと大切にしていきたいなと思います。
-
-
インターホンが鳴らないことを祈る午後
– 犬と在宅ワークの日常で思うこと – 愛犬と過ごす日常の中で思う、小さな願い 在宅ワークが当たり前になってからというもの、愛犬と過ごす時間がぐっと増えました。これは嬉しい変化です。朝のコーヒーを飲む ...
続きを見る