最近「この子、なんの犬種ですか?」と聞くと「MIXなんです」と返ってくること、増えてきたと思いませんか?
見た目の個性だけでなく、性格にも魅力が詰まった“世界にひとつだけ”の存在、それがMIX犬。
今回は、そんなMIX犬の定義、人気の理由、代表的な組み合わせ、飼う際の注意点までをやさしく解説します。
目次
1. MIX犬とは?意外と知らない定義と背景

「MIX犬」や「ミックス犬」という言葉、なんとなく使っていませんか?
ここでは、その正しい意味と背景について解説していきます。
1-1. MIX犬と雑種のちがい
「MIX犬」とは、異なる犬種を意図的に掛け合わせて生まれた犬のことを指します。
一方、「雑種犬」は、繁殖意図に関係なく自然発生的に異種交配が起きた犬を指します。
つまり、MIX犬は**計画的な交配のもとに生まれた“デザインドッグ”**ともいえます。
1-2. F1ミックスとそれ以降の違い
特に人気なのが、F1ミックス(異なる純血種の第一世代)。
見た目や性格のバランスが取りやすく、健康的な個体が生まれやすいとされています。
ただし、F2(F1同士の交配)以降になると遺伝のばらつきが大きくなり、特徴が予測しづらくなるという注意点も。
1-3. 日本と海外でのとらえ方
日本では「雑種=MIX」とされることも多いですが、海外(特にアメリカ)では、「デザイナーズドッグ」としてMIX犬は明確に区別され、
価格や人気も高い傾向にあります。

“雑種”と言われると素朴な印象ですが、“MIX犬”には計画と個性が詰まっている感じがして、言葉の奥深さを感じます。
2. なぜMIX犬が人気なの?4つの理由

純血種とは違った魅力で注目を集めるMIX犬。
その人気の理由を、わかりやすく4つに分けてご紹介します。
2-1. 世界にひとつだけの“個性”
MIX犬は、毛色や顔立ち、体格にばらつきがあり、同じ子がいないのが特徴。
自分だけの特別なパートナーとして、唯一無二の存在感を放っています。
2-2. 見た目のかわいさと“いいとこ取り”
チワワの大きな目、トイプードルのふわふわ感――
それぞれの犬種の魅力を組み合わせた“ハイブリッドな可愛さ”が人気の理由。
「どちらに似ているか」を楽しみにする人も多いです。
2-3. 健康的な体質(ハイブリッド・ビガー)
異なる遺伝子を持つことで、遺伝的な疾患が出にくくなるという研究結果もあり、
これを「ハイブリッド・ビガー(雑種強勢)」と呼びます。
ただし、必ず健康というわけではないため、過信は禁物です。
2-4. SNS映え・ペットブームの影響
ユニークな見た目が多く、インスタやTikTokで“映える”犬種として注目されています。
タレント犬・インフルエンサー犬の中にも、実はMIX犬が多数います。

“かわいさ”の中に“偶然の芸術”がある気がして、見ていて飽きない魅力がMIX犬にはありますね。
3. 人気のMIX犬を紹介!あなたの推しはどれ?
実際に人気のMIX犬には、どんな組み合わせがあるのでしょうか?
代表的な5つのMIX犬について、それぞれの魅力をご紹介します。
3-1. マルプー(マルチーズ×トイプードル)

・体重:2〜4kg前後
・特徴:くるくる巻き毛、穏やかで甘えん坊
・飼いやすさ:初心者にも◎
3-2. チワックス(チワワ×ミニチュアダックス)
・体重:2〜5kg前後
・特徴:胴長短足がかわいい!活発で好奇心旺盛
・飼いやすさ:やや吠え癖が出ることも

3-3. ポメチワ(ポメラニアン×チワワ)

・特徴:ふわふわの毛とくりっとした目
・明るく社交的だが、少し神経質な面もあり
3-4. シュナプー(シュナウザー×トイプードル)
・特徴:巻き毛+眉毛のような顔立ちが魅力
・賢くてしつけしやすい。家庭犬向き。

3-5. コッカプー(コッカー×プードル)

・特徴:アメリカでは超人気!
・柔らかい毛と温厚な性格が魅力。アレルギーに強いとされる
3-6. ゴールデンドゥードゥル(ゴールデンレトリバー×プードル)
・体重:中型〜大型(15~30kg程度)
・特徴:抜け毛が少なく、アレルギーに配慮された犬種として世界的に人気
・性格:明るく人懐っこく、家族や子どもとの相性も抜群
・飼いやすさ:広いスペースと運動量が必要。しつけ次第で最高の家庭犬に


ゴールデンドゥードゥルは大型犬の魅力を残しつつ、抜け毛や性格の扱いやすさがあるのが魅力。見た目もめちゃくちゃ可愛いです!
4. MIX犬を飼うときに気をつけたいこと

MIX犬は魅力的ですが、飼ううえでは知っておきたい注意点もあります。
4-1. 体質・体格の予測がつきにくい
F1ミックスは比較的安定していますが、F2以降になると「親に似るかどうか」で毛並み・大きさ・性格に大きな個体差が出ます。
結果として、トリミングや食事選びに迷うことも。
4-2. 性格のばらつきが出やすい
性格も「いいとこ取り」と思いきや、真逆の性格(たとえば警戒心が強い×人懐っこい)が同居することも。
飼育経験が浅い場合は、慎重に迎える必要があります。
4-3. どこから迎える?信頼できる入手先を選ぶ
ブリーダーから迎える場合は、繁殖環境・親犬の性格や健康状態の確認が必須です。
また、保護犬のMIX犬も増えているため、里親になるという選択肢も注目されています。
4-4. 終生飼養への覚悟を
どんなにかわいくても、「大きくなりすぎたから手放す」などの事例もあります。
どんな姿・性格になっても、最後まで一緒にいられる覚悟が大切です。

“思ったより大きくなった”って声を聞くこともありますが、その“想定外”もMIX犬の魅力の一部なのですべてを愛してあげましょう!
まとめ┃“世界にひとつ”の個性をもつMIX犬と、楽しい暮らしを

MIX犬は、純血種にはない個性や魅力がたくさん詰まった存在です。
どんな見た目になるのか、どんな性格になるのか。
少しの“わからなさ”も含めて、一緒に過ごしていくことがMIX犬との楽しさでもあります。
ただし、健康面や性格のばらつき、終生飼養の責任といった点も忘れてはいけません。
「世界にひとつだけのパートナー」を迎える覚悟と愛情があれば、MIX犬との日々は、かけがえのない時間になるはずです。

個性がそのまま魅力になるって、すごく素敵なことですよね。犬たちにも「正解のかたち」はひとつじゃない。そう思えることが、MIX犬の一番の魅力かもしれません。
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