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狩猟犬とは?種類・役割・本能を受け継ぐ犬たちの特徴を解説

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狩猟犬――それは人とともに野山を駆け、獲物を追い、時には命を預けてきた犬たちの呼び名です。
彼らはただ忠実なパートナーであるだけでなく、鋭い感覚と本能を活かして、人の生活を支える「働く犬」でもありました。

現代では、家庭犬として親しまれている犬種の中にも、かつては狩りの現場で活躍していた歴史を持つ犬たちが多くいます。
本能として残る“動くものを追う力”や“匂いを追跡する能力”は、今も日常のしぐさに垣間見ることができます。

今回は、そんな狩猟犬たちの役割や種類、そして今の暮らしにどう活かされているのかを、わかりやすくご紹介します。

1. 狩猟犬とは?役割と歴史

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人類とともに暮らしてきた犬たちの中でも、狩猟犬は最も古い「働く犬」としての歴史を持っています。ここでは、狩猟犬の成り立ちと基本的な役割を見ていきましょう。

1-1. 狩猟犬の起源

狩猟犬の歴史は、農耕が始まる以前、狩猟採集が人類の主な生活様式だった時代にまでさかのぼります。犬たちは鋭い嗅覚や俊敏な動きを武器に、人と共に狩りに出ていました。

1-2. 狩猟犬の主な役割

狩猟犬には、それぞれ得意とする仕事があります。獲物を追う・見つける・指し示す・回収するなど、その用途によって犬種も分かれていきました。

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狩猟犬は、ただ“働く”だけではなく、人間の暮らしと文化を一緒に作ってきたパートナーなんですよね。

2. 狩猟犬の代表的な種類

一口に「狩猟犬」と言っても、その中には多様な種類と役割があります。それぞれの犬種が持つ能力や得意分野を見てみましょう。

2-1. ポインター・セッター系(獲物を示す)

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UnsplashBruce Williamsonが撮影した写真

このグループの犬は、獲物の位置を人に伝える「指示役」として活躍してきました。姿勢を低く構え、じっと静止する姿は非常に印象的です。

2-2. レトリーバー系(回収役)

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Image by u_3uh5d1xl from Pixabay

撃ち落とされた鳥などの獲物を、口にくわえて回収するのが得意な犬たちです。やさしく物を扱う“ソフトマウス”という性質が特徴です。

2-3. ハウンド系(追跡役)

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Image by ragnahellberg from Pixabay

鼻の利くこのグループは、地面に残った匂いをたどって獲物を追います。長時間にわたる追跡が可能で、猟犬としての代表格です。

2-4. テリア系(小型獣の駆除)

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Unsplashcmophoto.netが撮影した写真

小型の体と高い敏捷性を生かして、地面に潜る動物の駆除を得意とするのがテリア系。勇敢で好奇心旺盛な性格も魅力です。

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犬種ごとに“得意分野”が全然違うのが面白いですね。狩猟犬とひとくちに言っても奥が深い。

3. 現代の狩猟犬たちの暮らし

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現代の生活では、実際に狩猟犬として働く場面は減りましたが、その本能や性質は今も犬たちの中に息づいています。

  • 日本では狩猟犬として飼われることは少なくなりましたが、家庭犬として人気の犬種も多く存在します。
  • 狩猟本能が強いため、しつけや運動量には注意が必要です。
  • 散歩だけでは物足りず、"仕事"のような刺激を求める性質を持っている犬種もいます。
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hisa

うちのこむぎのようなテリアも、かつては小動物を追いかける狩猟犬でした。だからこそ日々の刺激が大切なんだなと思います。

まとめ┃狩猟犬の本能を知ることで、犬への理解が深まる

狩猟犬たちは、今もその本能と能力を持ち続けながら、私たちのパートナーとして生きています。
犬の行動に「なんでこんなことするんだろう?」と感じたとき、そのルーツに目を向けてみると、少し違った視点で愛犬を見つめ直せるかもしれません。

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