今年もこの季節がやってきましたね。春は愛犬の健康を守るための大切な準備の季節。
動物病院では、ワクチン接種や予防薬の相談が一気に増える時期です。
とはいえ、どれがどんな効果で、どれくらいの費用がかかるのか、よく分からないまま受けている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、「狂犬病ワクチン」「混合ワクチン」「フィラリア予防」「マダニ予防」という4つの柱に分けて、必要な知識と対策、そしておおよその費用感まで、やさしく丁寧に解説していきます。
目次
1. 狂犬病ワクチンは毎年1回が義務

1-1. 狂犬病とはどんな病気?
狂犬病は、犬だけでなく人間にも感染する非常に危険な病気で、発症すればほぼ100%が死に至るウイルス感染症です。
日本では1957年以降、発生例は報告されていませんが、法律により年1回の接種が義務づけられています。
つまり、国内の清浄状態を維持し続けるためにも、ひとりひとりの飼い主の協力が不可欠というわけです。
また、海外旅行や輸入犬などを通じたウイルスの侵入リスクもゼロではないため、安心材料の一つとしても重要です。
1-2. 接種のタイミングと注意点
生後91日以降の犬は、まず最初に狂犬病ワクチンを接種し、同時に犬の登録を行います。
その後は、毎年1回の接種が必要になります。
もちろん、接種前には必ず体調チェックを。
食欲がなかったり、元気がなかったりする日は無理に受けさせないようにしましょう。
なお、費用の目安は 2,500〜3,500円前後 が一般的です。
自治体によっては集合接種などで割安になる場合もあります。

こむぎも毎年春に接種しています。市役所からの案内が届くと、「ああ、今年も春が来たな」と感じます。
2. 混合ワクチンで予防できる感染症

2-1. 混合ワクチンってなに?
混合ワクチンは、犬がかかりやすい感染症を一度に予防できる便利なワクチンです。
ジステンパーやパルボウイルス、アデノウイルスなど、命に関わる病気から軽いものまで、複数の病気に対する免疫をつけることができます。
種類は3種~9種と幅広く、どのワクチンを選ぶかは、飼い主の生活スタイルや居住地域に応じて動物病院と相談して決めましょう。
たとえば、ドッグランやアウトドアが多い子には、より多くの種類をカバーするワクチンが推奨される傾向にあります。
2-2. ワクチン接種の注意点
接種後は激しい運動を避け、安静に過ごすことが大切です。また、まれにアレルギー反応が出ることもあるため、接種から数時間は様子をよく見てあげましょう。
もし気になる症状(嘔吐、下痢、元気消失など)があれば、すぐにかかりつけの動物病院に連絡を。
さらに、直近で体調を崩していたり、高齢や持病がある場合は、無理に受けず延期も視野に入れましょう。
費用はワクチンの種類によって異なりますが、5,000〜10,000円程度が一般的です。

こむぎは6種を毎年接種しています。自然の多いエリアでの散歩が多いので、念には念を入れてます!
3. フィラリア症の予防は春から秋にかけて

3-1. 蚊が媒介する命に関わる病気
フィラリア症は、蚊が媒介する寄生虫による病気です。
フィラリアが心臓や肺動脈に寄生することで、徐々に体に負担をかけ、命に関わる深刻な症状を引き起こします。
とはいえ、月1回の予防薬で防げる病気でもあります。予防さえしていれば、まずかかることはありません。
ですので、春から秋にかけての投薬を欠かさないことが何より大切です。
3-2. 投薬の期間と種類
蚊が発生し始める4月ごろから、蚊がいなくなった1ヶ月後まで、つまり11月ごろまで毎月1回の投薬が基本となります。
予防薬には、錠剤、チュアブル(おやつ型)、スポットオン(首元に垂らすタイプ)などがあり、犬の性格や体質に合わせて選べます。
また、マダニやノミ対策も一緒にできる“オールインワン”タイプもあるので、相談してみるといいでしょう。
費用は体重や薬の種類によって異なりますが、1ヶ月あたりおおよそ2,000円〜3,500円程度が目安です。

フィラリアの薬は半年分くらいを買うので一番高いんですよね。。でも命には代えられませんから絶対に投与しましょう!
4. マダニ予防も忘れずに

4-1. 散歩やキャンプが好きな子は要注意
マダニは、草むら、公園、河川敷などに潜んでおり、犬がそこを通るだけで体にくっついてきます。
吸血によって、重篤な感染症(バベシア症やSFTSなど)を媒介することがあり、近年では人間への感染も問題視されています。
とくにアウトドア派のわんこや自然の多い地域に住んでいる家庭は、しっかりと予防しておくことが肝心です。
4-2. 予防薬の種類と使い方
予防薬には、スポットオン(首元に液体を垂らすタイプ)と、飲み薬タイプがあります。
月1回の投与で済むものが多く、獣医さんと相談しながら決めると安心です。
また、最近はフィラリア予防とマダニ予防が一体になったオールインワンタイプの薬も人気。
忙しい飼い主さんには特におすすめです。
マダニ予防薬の費用は、月1回で1,000円〜2,000円程度が相場となっています。

春から秋は、散歩から帰った後に「今日は大丈夫かな?」と毎回こむぎの体をチェックしています。山や芝生などに行ったときはマダニがついていることがあるのでチェックは重要です!
まとめ┃予防は「愛」の形

どの予防対策も、「いざというときに後悔しないため」の備えです。
そしてなにより、愛犬との毎日を安心して楽しむための大切なステップでもあります。
春の訪れとともに、健康チェックと予防対策も見直してみませんか?ほんの少しの手間が、これからの毎日をもっと幸せにしてくれるはずです。

病院が苦手な子にとっても、予防は愛のかたち。愛犬の平穏な毎日を守るために忘れず準備しましょう!
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今日のテーマは「仕事と犬との両立の工夫」。わたしはフリーランスで、基本はずっと家で仕事。だから、こむぎとは常に一緒なわけです。嬉しい反面、仕事に集中したい時もあったり、留守番させなきゃいけない時もあっ ...
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