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【獣医師監修】子犬のしつけ完全ガイド!社会化期を逃さず愛犬との絆を深めよう

「うちの子、最近わがままで困っちゃう…」「子犬を迎えたけど、何から教えたらいいの?」そんな悩みを抱える飼い主さんは少なくありません。子犬の時期は、一生の性格や行動の基礎を築く大切な期間です。この時期に適切なしつけを行うことで、愛犬との信頼関係を築き、共に快適な生活を送ることができます。

この記事では、子犬の社会化の重要性から、具体的なトイレトレーニング甘噛み対策無駄吠え防止お留守番の練習まで、初心者の方でも分かりやすく解説します。獣医師監修のもと、科学的根拠に基づいた正しい知識を身につけ、愛犬との絆を育みましょう。

1.なぜ子犬のしつけが重要なのか?〜社会化期という特別な期間〜

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子犬の成長は驚くほど早く、特に生後3週齢から12〜16週齢頃までの期間は「社会化期」と呼ばれ、外界の様々な刺激に対して最も適応しやすい時期です。この時期に様々な人、犬、音、場所、物に肯定的な経験をさせることで、犬は社会性を身につけ、人間社会で安心して暮らせるようになります。

もしこの社会化期に適切な経験を積ませることができないと、臆病になったり、特定の物事に対して過剰に反応したりする問題行動につながる可能性があります。例えば、人間に対して警戒心が強くなったり、他の犬に対して攻撃的になったり、雷やサイレンの音に過剰に怯えるようになることも。

子犬のしつけは、単に「良い子」に育てるだけでなく、愛犬が人間社会で安全かつ幸せに暮らすための投資なのです。

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社会化期は本当にあっという間に過ぎてしまいます。この時期を意識して積極的に様々な経験をさせてあげることが、将来の愛犬との生活の質を大きく左右します。焦らず、でも意識して行動することが大切です。

2.子犬のしつけを始める前に〜飼い主として心構え〜

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2-1.一貫性のある態度

しつけで最も重要なことの一つが、家族全員が一貫性のある態度で接することです。「パパはOKだけど、ママはダメ」といった曖昧なルールは、子犬を混乱させ、しつけの効果を半減させてしまいます。家族でしっかりとルールを共有し、誰がどのように教えるかを事前に決めておきましょう。

2-2.ポジティブな強化

しつけの基本は、良い行動をしたら褒める、ご褒美を与えるといった肯定的な強化です。体罰や罰は、犬との信頼関係を損ね、恐怖心から問題行動を悪化させる可能性があります。肯定的な方法で、楽しくしつけを行いましょう。

2-3.根気と時間

子犬のしつけには、根気と時間が必要です。すぐに効果が出なくても諦めずに、繰り返し教えることが大切です。焦らず、子犬のペースに合わせて進めていきましょう。

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ついつい早く結果を求めてしまいがちですが、子犬にとって新しいことを学ぶのは大変なことです。焦らず、根気強く、そして愛情を持って接することが何よりも大切だと感じています。

3.子犬のトイレトレーニング〜 最初の一歩〜

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トイレトレーニングは、子犬を迎えたら最初に取り組むべき大切なしつけの一つです。適切な場所で排泄することを覚えさせることで、室内での事故を防ぎ、清潔な生活を送ることができます。

3-1.トイレの場所を用意する

子犬が落ち着いて排泄できる静かな場所に、トイレシートやペットトレーを設置します。

3-2.排泄のタイミングを見計らう

子犬は、起床後、食後、運動後、遊んだ後などに排泄しやすい傾向があります。これらのタイミングで子犬をトイレに連れて行きましょう。

3-3.上手にできたら褒める

トイレで排泄できたら、「すごいね!」「えらいね!」と大きな声で褒め、ご褒美を与えます。肯定的な関連付けを作ることで、子犬はトイレで排泄することの良いことを学習します。

3-4.失敗しても叱らない

もしトイレ以外の場所で排泄してしまっても、決して叱ってはいけません。子犬はなぜ叱られたのか理解できず、排泄すること自体を我慢してしまう可能性があります。失敗した場所はすぐに掃除し、匂いが残らないようにしましょう。

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トイレトレーニングは根気がいるものですが、成功体験を積み重ねることが重要です。焦らず、子犬のサインを見逃さないように注意深く観察することが成功の鍵となります。

4.甘噛み対策〜 痛みを教える大切な期間〜

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子犬の甘噛みは、遊びやコミュニケーションの一環として見られる自然な行動です。しかし、放っておくと成犬になっても人や物を噛む癖がついてしまう可能性があります。子犬の時期に適切な甘噛み対策を行うことが重要です。

4-1.「痛い!」と大きな声で伝える

子犬が強く噛んだら、すぐに「痛い!」と大きな声で言い、遊びを中断します。これは、犬同士が噛み合いの強さを学ぶ自然な方法を模倣したものです。

4-2.遊びのルールを作る

や指を絶対におもちゃにしないようにしましょう。おもちゃを使って遊ぶことを教え、手や指を噛んだら遊びを中断することを徹底します。

4-3.代替のおもちゃを与える

甘噛みしようとしたら、 骨型のおもちゃやロープなど、噛んでも良い代替のおもちゃを与えて気を紛らわせます。

4-4.エネルギーを発散させる

子犬はエネルギーが有り余っていると、遊びの中で興奮して強く噛んでしまうことがあります。 毎日の散歩や活発な遊びを取り入れ、エネルギーを十分に発散させてあげましょう

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甘噛みは成長の過程で非常によく見られる行動ですが、放置すると問題のある行動につながる可能性があります。根気強く教えることで、適切な噛み方を学んでくれます。

5.無駄吠え防止〜 社会的なコミュニケーションを理解する〜

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犬の吠えは、コミュニケーションの重要な手段の一つですが、大きな音や長時間の吠えは、近隣住民とのトラブルにつながる可能性があります。子犬の頃から適切な無駄吠え防止のしつけを行うことが大切です。

5-1.吠える原因を特定する

なぜ吠えているのかを理解することが、対策の第一歩です。要求吠え、警戒吠え、分離不安による吠えなど、原因によって対処法が異なります。

5-2.要求吠えには応じない

ご飯が欲しい、遊んで欲しいなどの要求吠えに対してすぐに 反応 してしまうと、「吠えれば要求が通る」と学習してしまいます。吠えている間は無視し、静かになったら 注目 したり要求に応えたりするようにしましょう。

5-3.警戒吠えには安心感を与える

玄関チャイムや来客に対して吠える場合は、「大丈夫だよ」と優しく声をかけたり、抱っこしたりして安心させてあげましょう。

5-4.社会化トレーニング

様々な音や  に慣れさせることで、過剰な警戒吠えを減らすことができます。社会化期に様々な経験を積ませることが重要です。

5-5.適切な運動と精神的な刺激

エネルギーが有り余っていたり、退屈を感じていると吠えやすくなることがあります。毎日の散歩や知育玩具などを活用し、適切な運動と精神的な刺激を与えましょう。

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吠えの裏には必ず理由があります。その理由を理解し、適切に対応することで、無駄吠えを減らすことができます。根気強くトレーニングを続けましょう。

6.お留守番の練習〜 分離不安を防ぐために〜

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孤独を苦手とする犬は多く、飼い主さんと離れることに強い不安を感じてしまう「分離不安」になることがあります。子犬の頃から少しずつお留守番の練習を始めることで、分離不安を予防し、犬が落ち着いてお留守番できるようになることを目指します。

6-1.短い時間から始める

最初は数分程度の短い時間からお留守番の練習を始めます。飼い主さんが家の中にいても、子犬とは別の部屋で過ごす時間を作るのも良いトレーニングになります。

6-2.安心できる環境を作る

お留守番中は、子犬が安心できるような環境を整えてあげましょう。お気に入りのおもちゃや毛布を用意したり、穏やかな音楽をかけたりするのも効果的です。

6-3.出かける前と帰宅時の態度は穏やかに

出かける前に過度に長い時間撫でたり、大きな声で声をかけたりすると、犬の不安を煽ってしまう可能性があります。穏やかに声をかけ、普段通りに出かけるようにしましょう。帰宅時も同様に、穏やかに接することが大切です。

6-4.徐々に時間を延ばす

短時間のお留守番に慣れてきたら、徐々に時間を延ばしていきます。子犬の様子を見ながら、無理のないペースで進めていきましょう。

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お留守番は、犬にとってトレーニングが必要なことです。少しずつトレーニングを重ねることで、孤独に対する不安を軽減し、落ち着いてお留守番できるようになります。

まとめ〜 愛情と正しい知識で愛犬との絆を深めよう〜

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子犬のしつけは、愛情と正しい知識があれば、誰でも行うことができます。社会化期を逃さずに様々な経験をさせ、肯定的な強化を基本としたしつけを行うことで、愛犬との信頼関係はより深くなり、共に幸せな生活を送ることができるでしょう。

もししつけで困ったことがあれば、資格のあるドッグトレーナーや獣医師に相談することも検討しましょう。愛犬との素晴らしい未来のために、今日から正しいしつけを始めてみませんか?

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子犬との生活は喜びに溢れていますが、同時に責任も伴います。正しい知識を身につけ、愛情を持って接することで、きっと素晴らしいパートナーになってくれます。応援しています!

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